教員一覧
グローバル社会研究クラスター
氏名 |
内藤 正典(ナイトウ マサノリ) 博士後期課程教授 研究者データベース(オリジナルサイト) |
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研究室 |
志高館260 E-mail: mnaito@mail.doshisha.ac.jp |
研究指導課程 | 博士前期課程・博士後期課程 |
研究分野
国際移動論
現代イスラーム地域研究
プロフィール
1956年生まれ | |
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1979年 | 東京大学教養学部教養学科・科学史・科学哲学分科卒業(教養学士) |
1981年 | 東京大学大学院理学系研究科地理学専門課程(修士課程)修了(理学修士) |
1981年~83年 | シリア、ダマスカス大学文学部地理学科に留学し、ダマスカス・オアシスでの沙漠化の研究に従事 |
1982年 | 東京大学大学院理学系研究科地理学専門課程(博士課程)中退 東京大学教養学部人文地理学講座助手に採用 |
1986年 | 一橋大学社会学部社会地理学講座専任講師に昇任 |
1989年 | 同助教授 |
1990~92年 | トルコのアンカラ大学政治学部に客員研究員として滞在 |
1997年 | 同大学院社会学研究科地球社会研究講座教授に昇任、同年、一橋大学より博士(社会学)の学位取得 |
2010年 | 同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授に就任 現在、日本学術会議連携会員(地域研究)、UNESCO人文・社会科学セクター「社会変容のマネジメント」プログラムの科学諮問委員(アジア・太平洋地域選出) |
学生へのメッセージ
理系で大学に入り、3年生に進級するとき、生化学に進むか、文系との境界領域に進むか、散々迷った末、リベラル・アーツとして幅広い勉強を続けるため主専攻を科学史・科学哲学、副専攻を藝術にして教養学科に進学。日本の近世農業技術史と自然観の研究で卒論を書く。その後、乾燥地域での自然と人間との関わりを研究しようと地理学の大学院に進むも、たいして得るものはなく、博士課程進学と同時に日本を出る。シリアのダマスカス大学に留学。三千年以上にわたるオアシスの灌漑農業が、なぜ、独立国家となった第二次大戦後に急速に衰退していったのかを、百以上の村を訪ねて伝統的水利慣行の変遷を調べながら解明しようとした。
だが、このころ書いた論文がもとで政治的な理由から、シリアに入国することが困難となり、その後、フィールドをトルコに移した。トルコでは政治と宗教の関係に焦点を当てて、イスラーム復興現象と世俗主義の相克を考えてきたが、同時に、ヨーロッパ諸国へのトルコ出身の移民たちが日常生活のなかで直面する外国人排斥や反イスラーム感情の問題をベルリン、ケルン、アムステルダム、パリ、ストックホルムなどで調査・研究していった。ムスリムの眼からみたヨーロッパとはなんであったのか?
2001年9・11のテロが発生すると、西欧社会とムスリム社会との摩擦の現場を見てきた経験から、イスラームとテロの問題を西欧世界の側がひどく誤認していることに気づき、もっぱら、西欧によるイスラームとムスリムへの誤認に焦点を当てた著作に取り組んできた。
24年勤務した一橋大学では、学部のゼミでほぼ毎年ヨーロッパやトルコにフィールド・ワークに行き、成果を書物や映像のかたちで公表してきた。学生の力というのは無限である。初歩的な知識しかなくても、必要だと自覚すれば学生は自ら学んでいく。それを引き出して、研究成果につなげていくのが教員の仕事。「こんなこと学生にできるはずはない」と言う前に、「やってみたら?」の一言が学生を伸ばすと信じている。
グローバル・スタディーズ研究科では、基本となる知識の蓄積をおろそかにせず、そのうえで、さまざまな知的な実践へと進んでいきたい。京都の地で、世界とつながっていることを実感しながら、地球規模の課題群に取り組んでいく。同志社の歴史と精神は、学生を型にはめるのではなく、リベラルな学風で能力を伸ばすところに特色がある。それを活かして、京都でなければできない国際主義を実践していこうと思う。
今年のプロジェクトでは、まず、アフガニスタン復興支援同志社グローバル・スタディーズ・プログラムを策定して、アフガニスタン再建のために貢献してくれる若い人材を同志社に迎えたい。もう一つ。2010年は『トルコにおける日本年』。同志社大学では、グローバル・スタディーズ研究科と一神教学際研究センターとが合同で、トルコのファーティヒ大学とシンポジウムを開く。これまでの学術交流とは違って、世界共通の課題に二つの国からアプローチをしようという意欲的な取り組みである。そして、これを期に、京都市とイスタンブール市がパートナーシティ協定を締結する予定。ともに千数百年の都にして文化首都。京都はシルクロードの東の終着点、イスタンブールは西の終着点。絹の道が結ぶ二つの豊かな文明の遺産から、新しい知の世界を開拓していくのが私の夢。
Doshisha Üniversitesi, Küresel Çalışmalar Ensitüsü’ne Hoş Geldiniz!
Yüksek Lisans (Master) ve Doktora programlarına sahip olan ensitümüz Japonya’nın en eski ve meşhur üniversitelerinden birisi olan Doshisha Üniversitesi’nin bünyesinde özel şartlara sahip bir araştırma merkezi olarak 2010 yılında kuruldu.
Ensitümüz Amerikan Araştırmaları Bölümü, Yakın Dönem Asya Araştırmaları Bölümü ve Küresel Çalışmalar Bölümü olmak üzere 3 ayrı çalışma alanını çatısının altında barındırmakta.
Enstitümüzde çalışma yapan öğrenci ve araştırmacılardan beklentimiz dünya toplumlarının karşılaştığı evrensel sorunları sadece tek bir açıdan ele almayıp; sadece tek bir akademik disiplinin sınırları içinde kalmayıp; çok yönlü ve disiplinler üstü bütüncül bir yaklaşımla sorunları tespit edip çözümlemeler üretmeleridir.
Küresel Çalışmaları Bölümünde göçmenlerin karşılaştığı sorunlar, terör tehdidinin küreselleşmesi, medeniyetler arası diyalog, çok kültürlü toplumlarda insan haklarının korunması gibi konularda çalışmalar yürütülmektedir.
Araştırma yapabilmek için Japonca bilme mecburiyeti aranmaktadır. Yeterli seviyede akademik İngilizce bilmek şartı aranmaktadır. Ayrıca, bendeniz, enstitünün dekanı olarak, Türkçe danışmanlık ta yapabilirim. Master ve doktora programlarına dahil olup çalışma yapmak isteyen öğrenci ve araştırmacıları bekliyoruz.
Doshisha Üniversitesi özel bir üniversite olmasına rağmen eğitim giderleri açısından düşük fiyat politikası gütmektedir ve normal bir Japon üniversitesinden daha ucuzdur. Ayrıca, Japonya Milli Eğitim Bakanlığı’nın bir projesi olan “30 Küresel Üniversite” programına dahil edilmiştir. Bu proje dahilinde yurtdışından gelecek öğrencilere büyük miktarlarda maddi destek planlanıyor. Bunun yaninda, üniversitemiz Japonya’da ilk defa olarak Türk üniversiteleriyle akademik işbirliğini güçlendirme geliştirme kararı almıştır.
Üniversitemiz Japonya’nın kültür başkenti olan Kyoto’da 1875 yılında kurulmuştur. Kyoto, Tokyo gibi kalabalık olmayışının verdiği rahatlık ve sükünün yanında tarihi ve tabii güzelliklerinin itina ile korunmasından anlaşılabileceği gibi sahip olduğu gelenekselliği ile 50’den fazla üniversitenin bulunmasından dolayı da genç ve dinamik bir demegrafik yapıya sahiptir. Kyoto, teknoloji ve endüstri merkezlerinden birisi olarak kabul edilmektedir. Bunun en tipik göstergesi Japonya’da Nobel ödülünü kazanan bilimadamlarının çoğu Kyoto’dan çıkmıştır.
Hayatınızın bir kısmını Kyoto’da ve üniversitemizde geçirmeye ne dersiniz!
Prof.Dr. Masanori Naito
Dekan, Küresel Çalışmalar Enstitüsü, Doshisha Üniversitesi
著書の紹介
内藤 正典著
『イスラム―癒しの知恵』 集英社新書 2011年
前著『イスラムの怒り』では、9・11以来、暴力とイスラームが結び付けられて 語られてきた状況に対して、ムスリム側の「怒り」がどこに由来するのかを説明した。しかし、異文化としてのイスラームに向き合うには、それだけでは十分ではない。世界の人口の4人に1人が信仰するイスラームという宗教には、人の心を平安にし、衝突を回避させる知恵の集積でもある。著者の経験にもとづいて、イスラームにおける「癒し」の本質とはなにかを平易に解説したのが本書である。
内藤 正典著
『イスラムの怒り』 集英社新書 2009年
この十年ほどのあいだに起きたイスラムをめぐる様々な事件について、背景にある彼らの怒りの原因を非ムスリム側に知ってもらうために書いた本です。9・11以降、あまりに欧米諸国からのイスラムへの偏見が増幅されていることを憂慮したのが本書を書いた動機。
内藤 正典著
『イスラムの真実と世界平和』 マガジンハウス 2009年
上の本と同じ意図で書いたものだが、ある高校での出前講義で話したものです。「45分でわかる」というタイトルがついているのも高校の授業のせいですが、実際には90分しゃべっています。
内藤 正典著
『激動のトルコ』 明石書店 2008年
一橋大学の学部と大学院ゼミでの現地調査の成果をまとめたものですが、EU加盟問題、イラク戦争後の中東情勢など、多様な面からトルコの現状を分析した論考をまとめたものです。
内藤 正典、阪口 正二郎 共著
『神の法vs.人の法』 日本評論社 2007年
ヨーロッパでのムスリム女性のスカーフに関する論争を、憲法学者と議論しながら本にしたもの。フランス、ドイツ、トルコ、ベルギーなどの詳しい事例研究だけでなく、憲法学者の樋口陽一先生、阪口正二郎先生と私の生の鼎談が採録されています。
内藤 正典著
『イスラーム戦争の時代』 NHKブックス 2006年
9・11以降、アフガニスタン侵攻、イラク戦争とつづいたイスラームと西欧世界との対立の根源についてまとめたもの。トルコのEU加盟交渉が開始されたとたんにEU諸国で反発が強まった問題を詳しく検討しました。
内藤 正典著
『ヨーロッパとイスラーム』 岩波新書 2004年
ヨーロッパ諸国でムスリム移民が直面した問題に焦点をあて、彼らの側から見たときにヨーロッパとはいかなる社会であるのかを考えた本。
国際協力・国際開発 移民・難民・多文化共生論 ジェンダー・セクシュアリティ研究 ポストコロニアル研究 カルチュラル・スタディーズ 過去から考える 映像と音から考える 経済から考える アクティビズムから考える 歩きながら考える 南北アメリカ アジア 中東 アフリカ ヨーロッパ 一覧から探す |